人形は顔が命。
そんな言葉をどこかで聞いたような気がします。
確かに、一番最初に目に付く所であり、
造形する上で作家性が最も現れやすいのが顔でしょう。
でも、理由はただそれだけでしょうか。
人間は相手の顔に表れる細かな表情を見ることで、
感情を察したりコミュニケーションをとって生活しています。
そのため、人間は顔つきや表情にはとても敏感です。
また、三点の図が人の顔に見えてしまうことがあります。
これをシュミラクラ現象といいます。
顔文字で表情がわかるのもこの現象です ((*・∀・)
出会ってまず相手の目を見ることで、
敵味方を判断し行動や感情を予測するという
本能的な脳の働きだそうです。
顔を見つけやすいように脳にプログラミングされているんですね。
このように、相手のことを知りたい時には、
顔や表情はとても重要だということがわかります。
顔の造形は難しいですが、
三点あるだけで顔と認識されるぐらいなので、
実はとても簡単なことなのかもしれません。
しかし、三点だけでは細かな表情までは表せませんね。
大切なのは表情を読み取れる顔であること。
そうすれば、その人形の行動や感情を予測させることができます。
つまりそれは、その人形の存在感や気配、性格、気持ちとなるのです。
自ら動く事ができず、言葉も話せない人形にとって、
存在感や気配、性格、気持ちは命そのものなのかもしれません。